症例紹介  シバビー 編  胆嚢粘液嚢腫

まさか・・・シバビー(我が家のペット)をここの症例紹介に載せることになるとは、

思いませんでしたが、

 

 

今回シバビーを襲った病は、

《胆嚢破裂》

と言います。

 

破裂というだけで、恐ろしい感じがしますが、

そうです、腹膜炎という大変な状態に陥ります。お腹がとーっても痛いのです。

 

胆嚢の中の胆汁が、ゼリー状に変化(胆嚢粘液嚢腫)し、

これが胆嚢の袋を破って、お腹の中に落ちていました。

 

直ちに、開腹手術⇒胆嚢切除、腹腔洗浄となります。

 シバビーの痛々しい姿。

いつも、ふざけた顔して受付嬢をしている姿からは、想像もつきません。

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右の写真が取り出した、胆嚢内容物と胆嚢です。

 

本来は、胆嚢粘液嚢腫の段階で、胆嚢が破れる前に、

切除手術したほうが、好ましいですね。

 

シバビーは以前の病院のころから、エコー検査の練習役として、

検査を受けていましたので、ここ1、2年で急速に、

胆嚢に変化が起きたのでしょう。

 

f:id:hibikigaoka-ah:20170705105124j:plain  点滴がつながり、入院室にいるシバビー。

 

この病気は、術後に命を落とす事が、比較的多い病気です。

そのせいで、胆嚢粘液嚢腫になった段階で、すぐ手術をするかどうか、

非常に悩むことになります。

 

今回のシバビーのように、破裂してしまった場合は、

逆に迷い迷いはありませんが・・・。

 

破裂前の手術のほうが、ローリスクなのは言うまでもありません。

 

胆嚢粘液脳腫になった場合、

この病気のことを十分に理解いただいた上で、

積極的な手術が必要なのかもしれません。

 

 

この病気の症状は、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振などになります。

これらの症状は、普段よく診る急性の胃腸炎と変わらないので、

嘔吐や下痢が治療をしてもなかなか治らない場合は、必ず詳しい検査を受けてください。

 

 

 

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元気になりました。いつもどおりのシバビーです。

あとは、抜糸するだけですね。