症例紹介 皮膚のしこり

症例は、9歳のフレンチブルドック、避妊メス。

 

数年前より、足に親指大のしこりがあり、経過観察されてきたそうです。

最近少しづつ大きくなってきたということで、相談に来られました。

 

 

細胞診検査を行います。

 

 

細胞診検査とは・・・

しこりに注射針を刺し、しこりの中の細胞を取り出し、顕微鏡で観察するものです。

 

 

そして、その結果ですが。

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肥満細胞腫です。

 

 

 

検査してよかったです。

危険なできものでした。

経過観察している場合ではありません。

 

 

 

手術です。

 

 

 

フレンチブルドックということで、麻酔のリスクの高い犬腫ではありますが、

オーナーさんとよくよく相談の上、

十分な術前検査を施し、手術までの間いくつかの薬を飲んでいただき、

手術となりました。

 

この手の手術は傷口が大きくなりますが、仕方ありません。

小さな手術で、再発してしまってはもともこもありませんからね。

 

 

病理検査の結果は、

肥満細胞腫

グレード2

 

 

今後の治療には、いくつかの選択肢がありますが、

それぞれの、コストや効果を十分に話し合った上で、

一定期間、内服薬を飲んでいただくことになりました。

 

現状抜糸が終わってしばらく経ち、傷口も綺麗になり、ひとまず安心した生活を取り戻しております。

 

再発しないことを祈るばかりですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お知らせです。

スタッフの体調不良のため、

しばらくの間、診察時間を変更して診療いたします。

 

9:00~15:00

 

もともと午前診療の水曜日は、PM1:00までとなります。

 

月 火 木 金 土  9:00~15:00

水   日                   9:00~13:00

祝          終日休診

 

何卒ご了承ください

 

 

症例紹介 胃内異物摘出

症例は、1歳の日本猫、避妊メス。

縫い針を飲み込んでしまったかもしれないとのことで、

閉院間際に来院されました。以下は初診時のレントゲン検査所見です。

 

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写真の中央に不自然に直線状な物体が見えます。

針は金属であるため、レントゲン検査で比較的容易に描出できます。

猫ちゃんは、糸が大好きなので、この縫い針事件は頻繁に遭遇するのですが、糸が、腸の方へ長〜く流出していると手術がとても厄介になります。

糸は、レントゲンでは見えないため、いつもお腹を開けるまで、どうなっているのかわかりません。

 

手術中の写真は怖いので、パスするとしまして・・・

 

こちらが、出てきたものです。

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糸は、塊になっていました。

これであれば、余計な腸切開もなく、常法通り胃切開、異物摘出、閉腹となります。

 

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翌日には、元気になります。動物はすごいですね。写真でもわかるかもしれませんが、とてもなつっこい、猫ちゃんでした。

数日で無事退院となりました。ちょっと寂しい・・・

 

着ている洋服は、ストッキネットと言いまして、傷口を猫ちゃんの舐め舐め攻撃から守るものです。エリザベスカラーかどちらかを着けることになります。

 

今回は、迅速に連れて来て頂いた、オーナー様のおかげで大事に至りませんでした。

 

 

 

                 オーナーさんの許可のもと掲載しております。